半歩踏み込むアニメ批評!

なぜ、そのアニメは「面白い」のか!?

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『ソードアート・オンライン』第十一話の感想・批評・レビュー・考察

視聴アニメ一覧

『ソードアート・オンライン』第十一話の感想・批評・レビュー・考察
http://p.tl/9lQi
原作:川原礫
監督:伊藤智彦
キャラクターデザイン:足立慎吾
音楽:梶浦由記
放送期間:2012年7月 -


『ソードアート・オンライン』第十一話「朝露の少女」
※作品のことをSAOと略し、作中のゲームのことをサオと呼ぶ。



幸せの絶頂よな。
第十話のキリトとアスナの婚約からの流れで、
今回は、結婚、新居、新婚生活、ハネムーンと。
スクリーンショット 2012-09-16 20.36.25



ヒースクリフ団長の、「君たちはすぐに戦場に戻るであろう」という予言が不吉な響きを残したが、
もっとも深くて大きな懸念が解消されたことは特筆されるべきであろう。
それは、サオから現実に戻ったときに、サオにおいて築いた関係がどうなるのか、というもの。
キリトの口をついた不安に全力で応えたアスナの清々しさ、頼もしさは、
これが考え方の問題であるがゆえに、心強い。(逆に言えば、キリトのあざとさたるや……)
そんな中現れた、記憶のない少女ユイ。
NPCではなさそうだが、記憶がないどころか、カーソルもでないし、ゲーム自体と齟齬をきたしているかのよう。
さあ、第12話を乞うご期待!
スクリーンショット 2012-09-16 20.40.17



■「展開スキップ」と物語の構造
さて、そんなわけで、SAOお得意の展開がまたもや見られたの。
大枠としては、特に珍しくもない、物語の複数同時展開(要は伏線)なわけだが、
その展開にSAO独特の味付けをしているのが「展開スキップ」。

今回で言えば「結婚」であるし、
これまででも特筆に値するのが「攻略」であった。

これらに見られるように、SAOというアニメは、
物語の上で、通常盛り上がるとされる、”結果が出る場面”を描かないことが多々ある。
サオにおいて、プレイヤーの最大公約数的な目的が「攻略」であるにも関わらず、
これまでたしか78層(?)なので同じ数だけあったはずのボス戦のうち、描かれたのはたった2回。
しかも1回(青眼の悪魔)は戦うつもりなしに戦っていた。

これはどういうことか。
『ワンピース』で言えば、ひとつなぎの財宝を巡る、ルフィと海賊/海軍達の戦いを描かないようなもの。
スクリーンショット 2012-09-16 20.45.08


これが「展開スキップ」と呼んでおるテクニックであり、
その勘所は、想像力のかき立てであろう。


■分類
『ドラゴンボール』では、面白さとは異なる計算も取り入れた上でのことであろうが、
悟空が神様の下で修行した期間がスキップされた。
悟空の背が伸びて帰ってきたときのワクワク感も、似てはいるものの、
あえて盛り上がる場面を無視した訳ではないので全く異なる。
スクリーンショット 2012-09-16 21.20.38



『ドラゴンボール』よりもSAOに近いが、それでもやはり異なる、
という妙なポジションにいるのが『刀語』である。
主人公が、作中最強の剣士と戦うことになるのだが、戦闘シーンがすっかり飛ばされた。
しかしこれは、回想によって戦いを描けるか、という作者西尾維新のチャレンジを示すものである。
基本的に戦いという盛り上がるシーンを描く意図の下に、
回想という間接的な手法を採ったものだ。
あえて描かないSAOとは違う。
錆



あえて描かないもので言えば、『幽☆遊☆白書』の魔界統一トーナメントがある。
バトルを描くのが面倒だったから描かなかったと当時は噂されたものだが、それでよかった面もあろう。
「それを言っちゃおしめぇよ」的なことを言ってしまえば、
バトルものの勝負は、友達を殺された怒りだったり、
あと2回変身を残しているであったり、みんなの希望だったりで、
作者がコントロールしている(広義のご都合主義)のだから、
『幽☆遊☆白書』ぐらい既にバトルがこってり描かれていると、
続けてご都合バトルをやっても飽きさせる可能性が高い。
そこでハイライトを見せるのは潔い選択かとも感じられる。
enki.jpg



■面白さに与える効果

「展開スキップ」のテクニック
【メリット】
・時系列を無視し、視聴者に与える影響のみを考えて構成を練ることができる。
・一定期間が飛ばされることで、意外性を自然に組み込むことができる。
・スキップされた期間を視聴者に委ねるために、強制的に想像力を働かせることができる。

【デメリット】
・盛り上がるシーンをあえて削るため、物足りなく受け止められることもある。
・見逃したり記憶が薄くなっている視聴者は展開についていくことが難しくなる。
・展開として唐突になりがち。


このあたり、SAOは大変努力してつくられている印象を受ける。
熱血あり、涙あり、推理あり、恋愛あり、と盛りだくさん。
これは「展開スキップ」を駆使することで、
本筋と思われる「攻略」を表面からは放棄して背景とし、
まとめられた結果である。
多角的な視点とそれぞれをまとめあげる根気に脱帽すべきところであろう。




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  1. 2012/09/16(日) 21:31:29|
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