半歩踏み込むアニメ批評!

なぜ、そのアニメは「面白い」のか!?

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宇多田ヒカル「桜流し」

宇多田さんが新しい歌をつくった。
「桜流し」という。


11月19日までしかフルバージョンは公開されないとのこと。
http://www.sakuranagashi.jp/top.php
桜流し_トップ


かつて日本を席巻した歌姫の楽曲を久々に聞いてみてはいかがでしょう。


※※※※※※※※


テレビで、エヴァンゲリオンQのCMが流れていて、
音楽には、これまでエヴァで使われてた曲のアレンジバージョンが採用されていた。
Q公開の17日までその曲だった。
曲自体を忘れたから、曲名も分からない。


17日からは、「桜流し」に変わった。
それで、わたしたちはあっと言わされた。


エヴァの曲と言えば宇多田さんというイメージもできているから、
勘のいい人は、今回も宇多田さんだろうと予想していたんだろうけど、
わたしは勘が鈍いし、最近音楽を忘れてた上に、
エヴァのこともあんまり思い出さないようにしていたので、
わたしだけはギャフンと言っていた。


※※※※※※※※


切なげなピアノの旋律で始まるのだけど、
4小節で、「これは宇多田さんだな〜、first loveを彷彿とさせるな〜」と感じる。
ただ旋律はずっと繊細。


河瀬直美の映像は、「萌の朱雀」で一度だけ見た。
そんなアート寄りの人は苦手、というか理解できないのが悲しいので、自分からは近寄らない。
もちろん見せられたわけで、やっぱりわたしでは面白いとは思えなかった。
ただ、そのときも太陽と手ぶれが力強くて、その印象だけが消えていない。
今回も、わたしで言えることは、「力強い」。


わたしはエヴァQを見ずに、「悪の教典」を見ていたので、
映画への思い入れはなかった。
わたしが、初めてこれを通して聞いた感想は、「複雑なメロディ」だった。

でも、歌詞を読むと、たまらなくなった。
エヴァの物語が蘇って来てしまって、
シンジ君、レイ、アスカの心のつながりと断絶が改めて胸に迫って来た。



桜流し_歌詞


せっかく映画を見ていないで聞いたけど、
結局、エヴァの物語からはすごく影響され、
それとリンクさせて勝手に切なくなってしまった。


そうして、何度か聞いてると、
メロディの複雑さがだんだんほどけてきて、
繊細に編み上げられている糸の一本一本が見えて来る感覚になった。


ただ、後半にリバーブのかかったドラムが仰々しく入って来ることに、
違和感を感じる。
全体の繊細さに対して、暴力的過ぎるような気がするのだ。


でも、むしろそれを望んでいるのかもしれない、としばらくして思い返した。

河瀬直美の映像がそうだから。
さっきは「力強い」とだけ書いたけど、
ところどころに暴力がこぼれているような、
投げやりというか危ないというか、そんな感覚。


「ヤマアラシのジレンマ」(第参話 鳴らない、電話)が近い。

リツコ/ヤマアラシの場合、相手に自分の温もりを伝えたいと思っても
 身を寄せれば寄せるほど体中のとげでお互いを傷つけてしまう。
 人間にも同じことが言えるわ。
 今のシンジ君は心のどこかで痛みに怯えて臆病になってるんでしょうね。

ミサト:ま、そのうち気付くわよ。
 大人になるってことは近づいたり離れたりを繰り返して
 お互いがあんまり傷つかずにすむ距離を見つけ出す、ってことを。。。


※でも、急いで捕捉させてほしいのは、
 リツコとミサトの「かつて、そんなこともあったわね」という感じ方、
 「大人になるってこと」がわたしにはどうも気に入らない、ということ。
 大人になっても、人と人とはこのジレンマを抱えるし、やっぱり傷つけ合っていいんだと思う。
 むしろ、傷つけ合えるほうが、いいことなんじゃないかと思う。


こうして、絶望的に測りがたく、それでもどうにかしたい心の距離、
という(ATフィールドな)見方で理解すると、全体がとてもマッチしている。
きっとエヴァQのシンジ君もそうなんだろう。

繊細なすべてから、ときどき暴力があふれるような感じ。
だから、「桜流し」もあえてそうなっているんだろう。

その危うさに、わたしたちは自分を発見し、投影して、寂しさを紛らわせるのだろう。
「誰も分かってくれないけど、言うなればこれなんだよな」、と。


だから、わたしたちは、また宇多田ヒカルを聞く。

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  1. 2012/11/18(日) 21:16:50|
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