半歩踏み込むアニメ批評!

なぜ、そのアニメは「面白い」のか!?

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人間にとっての記憶の重要性

視聴アニメ一覧

あまりに強烈な記憶障害


記憶が一定時間しか持たない作品が連続した時期がある。
きちんと探した訳ではないが、
ネットでさっと調べた感じだと、メメントからの流れのようだ。

2000年 クリストファー・ノーラン監督『メメント(Memento)』
2001年 荒木飛呂彦『ストーンオーシャン〔9巻〕ジョジョの奇妙な冒険』
2004年 小川洋子『博士の愛した数式』
2006年 minori『ef - a fairy tale of the two.』「ef - a tale of memories.」


なぜそんなに強烈なのか


突然、こんなことを調べだしたのは、『進撃の巨人』でエレンが記憶障害だったから。
「ああ〜、また記憶障害なんて、都合よく、そしてありえない設定か」と思ってみて、
ふと、記憶障害の濫用っぷりに思い当たった。

とくにメメントの記憶障害は、強烈だったので思い出してしまった。

10分しか記憶が持たないなんてこと、考えたこともなかった。

そして、この10分たつと記憶がガリガリ削られていく、ということが、
他者と関わらなければ生きられない人間にとって、
いかに、大きな影響力があるのか、想像を絶するものがある。

語弊を恐れず、事実として言うが、
10分間しか記憶が持たない相手というのは、人間として、付き合うことは難しい、というかできない。
とりわけ、
何らかの情や、心の交流と呼ばれるようなものが、決して育まれることがない、
というのがポイントである。

どんなにうれしいことや、悲しいことがあっても、10分後にはなかったことになる。
まさにシーシュポスである。
賽の河原のように、積み上げても積み上げても、崩される。
すべては徒労に終わり、前に進むことが出来ない、つまり希望がない。
絶望とあまりに近いところに来てしまっている。

なぜその武器が必要なのか


ここまで結晶させられていると、
この設定を使って、創作してみたいと思わずにはいられない人がいるだろう。

しかし、残念ながら強力すぎる設定に、
博士の愛した数式も、efも、振り回されしまっている観がある。
このあまりに強烈な状況をいかに受け入れるか、に終止してしまっている。

メメントは、復讐という要素を前面に押し出すことで、
この記憶障害をどうするかなんて二の次だ、ということができた。


やはり、伝説の剣は持つ人を選ぶ、みたいなゲームがある通り、
あまりに強力な設定は、使い手を選ぶようだ。

たぶん、「○○な気分にさせたい」、「xxというメッセージを伝えたい」とかいう、
見る側の状態に対する意思がはっきりとしてからでないと、
使われてしまう設定なんだろう。

以下はついで。
記憶に関わる名作映画作品。


1947年 マーヴィン・ルロイ監督『心の旅路』
1964年 アンリ・コルピ監督『かくも長き不在』
1996年 レニー・ハーリン監督『ロング・キス・グッドナイト』
2001年 フランク・ダラボン監督『マジェスティック』
2002年 アキ・カウリスマキ監督『過去のない男』
2003年 ジョン・ウー監督『ペイチェック 消された記憶』
2003年 ダグ・リーマン監督『ボーン・アイデンティティ』
2004年 ミシェル・ゴンドリー監督『エターナル・サンシャイン』
2004年 ジョゼフ・ルーベン監督『フォーガットン』
2004年 ピーター・シーガル監督『50回目のファーストキス』
2010年 ハンス・カノーザ監督『誰かが私にキスをした(Memoirs of a Teenage Amnesiac)』




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  1. 2013/06/03(月) 22:56:56|
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